2026年9月27日
自己PRと志望動機、何が違うんですか

自己PRと志望動機は、会社が見ているものが違います。
信頼を見るのが自己PRで、意欲を見るのが志望動機です。
2つが同じ話になってしまうなら、足りないのはたいてい根拠のほうです。
こんにちは!
今日は、自己PRと志望動機の書き分けの話です。
地元で働きながら、はじめてに近い転職を考えている20代の方に向けて書いています。
僕は転職の相談に乗る仕事をしていて、月に50名くらいの方とお話ししています。
気づくと、同じことを2回書いている
応募書類には自己PRの欄と志望動機の欄があり、たいてい隣同士です。
そして、出てきたものを読むと、2つがほぼ同じ内容になっていることのほうが多いです。
「貴社で活かしたいと思っています」も「学んでいきたいです」も、両方の欄に入っています。上から順に読んで、下の欄に来たところで、あれ、さっきも読んだな、となるのも、同じ人が書いているので当然といえば当然です。
ちなみに、書くときは「貴社」、話すときは「御社」です。ここも迷いますよね。
書いた方に聞くと、分けて書こうとしたけれど、書いているうちにどちらも同じ話になってしまって、結局どこを削ればいいのか分からなくなった、という答えがよく返ってきます。名前が違うだけでやることは同じに見えるので、無理もない話です。
見られているものが、違います
会社はこの2つの欄で別のものを見ていて、そこが分かると急に書きやすくなります。
自己PRの欄では、この人に仕事を任せて大丈夫か、という信頼を見ています。志望動機の欄で見ているのは、この人がうちで続けてくれるか、という意欲のほうです。聞かれていることが別々なので、答えも別になります。
前に書いた記事で、会社が見ているのは「長く続けてくれるか」だけです、と書きました。志望動機の欄で見られているのは、まさにその部分です。その手前の「そもそも任せられるか」を見るのが自己PRの欄で、2つを合わせて採るかどうかが決まります。
意欲を見られるのは、書類の欄だけではありません。面接で「残業は大丈夫ですか」と聞かれたときに見られているのも、同じ意欲です。そちらは残業の記事に書きました。
直し方は、2段です
やることは、分けることと、つなぎ直すことの2つです。
まず自己PRでは、強みと、その根拠をいったん分けます。
たとえば強みが「後輩に教えるのが得意です」なら、根拠は「新しく入った人の指導役を2年やっていました」のようなものです。
根拠のない強みはただの自己申告になってしまうので、書くときはこの2つを紐づけます。
志望動機でも同じように、志望と、その根拠を分けます。
志望が「貴社で働きたいです」なら、根拠は「人に教える仕事が続けられそうだから」です。
こちらも紐づけておかないと、どこの会社にも出せる文章になります。だいたいは、求人票に書いてあることの語尾だけ変えたものです。読むほうは、それが自分たちの書いた文だと知っています。
分けてつなぐ作業を、自己PRと志望動機で1回ずつ、合わせて2回やるだけです。
混ざるのは、根拠がないからです
やってみると分かりますが、2つが混ざる原因は、だいたい根拠の側にあります。
「頑張れます」「貢献したいです」「成長したいです」のように、強みも志望も、書こうと思えば書けます。
どれも本当のことだと思いますが、全員が書く言葉でもあるんです。僕も昔、そう書きました。
そして根拠が出てこないと、そこから先が続かないので、両方の欄で同じ意気込みを繰り返すことになります。書いている本人がいちばん、これは薄いなと感じながら、欄を埋めるために書き続けているんですよね。
根拠が入ると、2つは勝手に分かれます。過去にあったことが根拠なら自己PRで、その会社にあるものが根拠なら志望動機です。向きが逆なので、混ざりようがないんですよね。
現場では、こちらで直しています
ここまで書き方を説明しておいてひっくり返すようなんですが、実際の面談では、だいたい僕が直してしまいます。
読ませておいてそれか、と思われそうで、すみません。
聞いていくと、材料は本人の中にあります。ただ、それを書類の形にするのは思い出すのとはまったく別の作業で、そこが得意でない方もいます。それなら、聞いた僕のほうでやってしまったほうが早いんです。
なので、自分で完璧に書けなくても大丈夫です。整えられたあとだと元の言葉が消えていることがあるので、むしろ、うまく書けないまま持ってきてもらったほうが助かります。
さいごに
自己PRと志望動機が同じ話になってしまうのは、書く力の問題ではないと思っています。
2つの欄が同じ種類のものに見えていただけの、見え方の問題です。たぶん、名前が悪いんですよ。
見られているのが信頼と意欲だと分かれば、あとは根拠を思い出すだけです。
根拠になるのはもう起きたことなので、必ずあります。無いように見えているだけです。
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松結 紡(まつゆい つむぐ)
転職の相談に乗る仕事をしています。月に50名ほど。じこぴをつくりました。
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